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April 29, 2015

バッティストーニ指揮東京フィル@軽井沢

イタリア出身、まだ20代にして注目の指揮者
アンドレア・バッティストーニを聴いてきた。

Photo

東京フィルハーモニー交響楽団
場所は軽井沢大賀ホール
プログラムは、ビゼー アルルの女組曲
チャイコフスキー交響曲第5番

いや、素晴らしい演奏だった。これ奇跡かもしれないと思わせるほど・・・・

同じ東京フィルを振った、「ローマ三部作」のディスクが評価が高いので
聴いてみたら、たしかに、切れば血潮が吹き飛ぶような熱い響きを
いとも簡単にオケから引き出す力量はたいへんなものかなとおもって
軽井沢まで足をのばした。

期待は裏切られなかった。

たとえれば2輪のレーサーが勝負をかけ
転倒覚悟でイン側の膝をアスファルトにこすりながら
コーナーに突っ込んでいくような、そんなオケと指揮者の挑戦。
ぎりぎりのスリリングな音楽を堪能させてもらった。

「ボクはこういう音楽をやりたい。だからオケのみなさんよろしくね。」
ってな、高い要求にオケが、破たん寸前で応えてみせる。
東京フィルってホントに素晴らしいオーケストラだ。
どころか、指揮者の要求するあまりにも高いテンション、速いテンポを
楽しんでいるような表情さえみえたものだ。

また聴きたい。
ひょっとしたらこの人、時代を代表する逸材かもしれない。
そんな指揮者の音楽を、国内で比較的簡単に日本のオケで聴けるなんて
至福というよりない。

バッティストーニ、東京フィル「首席客演指揮者」は、すごい快挙だ。

Kicx2798

軽井沢大賀ホール


June 01, 2006

「べートーヴェンの生家へ」

今回のドイツの旅でいちばん来たかったところはボンだ。
日本代表チームがキャンプを張っているところだが
それよりも(^^)ベートーヴェンの生家にきてみたかった。
なんせ僕が愛してやまない あのベートーヴェンが生まれ
22歳でウィーンに移るまでを過ごした場所だ。
Bon2

このベートーヴェンの生家
「ベートーヴェンハウス」は
ボンの駅から歩いてたったの5分 
駅前の繁華街の真っ只中にある。
写真左のピンク色の壁の家がそうなのだが
注意して歩いていないと見落としてしまうほどだ。
ちなみに向かいの建物に中村俊輔の広告の写真がみえる

家の中は一切写真撮影ができないので残念だったが
それはもうベートーヴェンに関する資料がこれでもかと
展示されもう僕のようなものにはたまらない。

ここの素晴らしいところは オーディオサービスが
大変充実していることで 入り口で携帯電話より少し大きいくらいの
機械を貸してもらう 館内の展示物の隅に番号がふってあり
その番号を機械に入力するとその展示物の説明が聴ける。
しかも日本語で・・・・この機械はフランス製だったが
これはよかった。単に展示物をみるだけでなく
ベートーヴェンの生涯についてじっくり考えることができる。

興味深かったのは 楽譜商ジムロックの存在だ。
この時代作曲家はいわゆる宮廷のおかかえであることが多く
ハイドンやモーツァルトも主な活動の場は宮廷であり
そこで依頼された仕事をこなすというのがスタイルだった。
しかしベートーヴェンはそういう仕事もしていたが
宮廷に仕える仕事とは離れて 
フリーランスで活動した作曲家第一号なのだ。
そこで重要な役割を果たしたのがこのジムロックで
ベートーヴェンの作品を印刷し出版しすることで
これまで宮廷をはじめとする一部の者たちの音楽を
広く一般に多くひろめることができた。
宮廷やパトロンからだけではなく 楽譜商からもギャラを得ていた。
当時進歩を続けていた最新のテクノロジー印刷技術。
現代でいえばIT技術なのだろうが
その技術革新にベートーヴェンはうまく乗っていたのだろう。
ホリエモン的才覚もあったのかもしれない。

しかしその頃はいわゆる「著作権」という概念が確立されておらず
ベートーヴェンの許可なく 「勝手に」ジムロックが出版してしまった
作品も多いらしい。当然これは正規のエディションではなく
間違いも多く。それを現代多くの研究者達が「校正」に努めている。
交響曲におけるブリュッヘンやジンマン ラトルといった指揮者たちが
あたらしいエディションでベートーヴェンを演奏することが
今の流行だが そこにはこういった事情がある。
なんてことまでがわかってしまうこのオーディオサービスは素晴らしい。

この建物の3階の片隅にベートーヴェンが生まれた部屋が現存している。
広さは日本風にいうと6畳より少し狭いくらい。
屋根裏部屋の趣もあり斜めになった天窓からやわらかい光が部屋に差し込む。
ここでベートーヴェンは生まれたのだ。「オギャア」といって・・・
まさにここで・・・ここで ベートーヴェンは生まれたのだ。
見学者は多数訪れていたがそれが途切れ
たまたまこの部屋の前で僕は一人になった。
ベートーヴェンがうまれた場所に 俺は世界中でたった一人でいる・・・
得がたい体験に心が震えた。

January 09, 2006

「05年クラシックCDベスト10」

05年に聴いたクラシックCDの個人的ベスト10です。

今年は新譜だけで150枚くらいは聴いたでしょうか。
去年は雑誌「レコード芸術」に選んだベスト10を投稿したら
紙面に掲載されとってもうれしかったのですが 
今年は締め切りを失念していて投稿できず
変わりにここに書いておきます。

①チャイコフスキーピアノ協奏曲第1番(他)
   ホロヴィッツ(pf)セル/ニューヨークフィル
       (otaken records TKC302)
cdhorovitu
「ごめんなさい ゆるしてください もう降参です
ムカシの人はすごかったんですねえ とにかく
ぶったまげるような演奏です。」



②ショパン 24の前奏曲(他)
    藤原由紀乃(pf)(SPEX OVCX00013)
cdfuziwara「このピアニストのことは良く知らなかったのだが
特に斬新な表現や変わったことは何一つしていないのに
ジワリと胸にしみてくる名演奏 こういう演奏
最近なかなか聴けなくなった。」



③ショパン 24の前奏曲(他)
    小菅優(pf) (ソニークラシカル SICC223)
cdkosuge      
「藤原由紀乃とは対照的にこちらは煌く才能満開
夜想曲20番なんてぞっとするほど美しい
この若さでこれほどカンペキなのってどうなんだろ
とは思うけど・・・」


④ブルックナー 交響曲選集1996~2001
    ギュンターヴァント/ベルリンフィル
          (RCA BVCC34123-9)
           「CD店の店頭でデモを聴いて動けなくなってしまった。
       SACDの必要性を痛感した一枚。」

⑤高木綾子meets福田進一/「海へ」
     高木綾子(fl) 福田進一(g)
              (J-room クラシックス COCQ84000)
cdumie            
「ディープインパクトのような
”空を飛んでいるような”
音楽が聴ける。これいい!」



⑥ベートーヴェン 序曲全集
     ジンマン(指)チューリヒトーンハレ管
           (BMGファンハウス BVCE38085-86)

cdzinman「ジンマンは
耳に馴染んだベートーヴェンの管弦楽作品に
実に新鮮で新しい魅力を吹き込んだ。
交響曲全集も僕のお気に入りだがこれもいい 
ただブロンフマンと組んだ
”ピアノ協奏曲”はイマイチだった・・・・」


⑦Mナイマン ピアノ協奏曲(他)
      レネハン(pf)湯浅卓雄/アルスターO
naiman        
「映画ピアノレッスンの音楽を
きちんと協奏曲形式で演奏したもの 
クラシックのレパートリーとして
定着して欲しいと思わせる。
コンサートで聴いてみたい。」

⑧村治佳織「リュミエール」
      村治佳織(g) (デッカ UCCD1147)
cdmurazi               
「右手の神経障害(?)で
現在演奏活動を中止している佳織ちゃん
あせらずじっくり療養してください。」



⑨シベリウス ヴァイオリン協奏曲(他)
      潮田益子(Vn)小澤征爾/日本フィル
            (EMIクラシックスCAPO2009)
cdusioda         
「店頭でデモを聴きながら
おーおー すげーじゃんと
つぶやいてしまった演奏 
たぶんこれが録音された頃の
日本フィルのオーナーは
          文化放送(!)だったはず・・・・」

⑩本田美奈子/時 (コロンビア COCQ83683)
        
cdhonda 「”誰も寝てはならぬ”などは
さすがに荷が重いと感じるが
レスピーギのイタリアーナに詩をつけた
”風のくちづけ”はなんだか心にしみる。
ご冥福をお祈りします。」

December 15, 2005

「アンプがなおった!」

このブログのアクセス解析をみると
意外にオーディオ関係のキーワードで
アクセスしてこられる方も多いようで こちらの方面の内容も
これから充実させたいと思っております。

昔からオーディオ雑誌のいわゆる
「リスニングルーム」訪問といった記事が大好きで
オーディオマニア諸先輩方の豪華な部屋を拝見し 
いつかはあんな部屋を手に入れるぞ!と思い続け
昨年スピーカーQUADのESL988を導入して
ようやくあの頃の夢が少し現実に近づいたかなというところです。

ESL988

このスピーカーのことはいずれ詳しく書きたいと思っていますが
うまく鳴ったときのナマナマしさは他のスピーカーでは絶対得られないものがあります。
使いこなすのは難しいといわれますが たしかにそのとうりで
「おき方」によって音がかなり劇的に変わります。

ところで村上朝吉様からもご心配をいただきました
故障したと思われたアンプ ラックスマンL560ですが
なんか最近好調なのです。
以前頻発した「ボン!」という巨大なノイズも最近なくなり
快調に音楽を奏でております。

どうやらスピーカーの電源をアンプ背面の「スイッチド」ACアウトを
使っていたのがまずかったらしい 電源をとる場所を変えたら
ノイズがなくなったのですが そんなことってあるのかなあ・・・・


October 19, 2005

「アンプが壊れてしまった」

僕のアンプはもう20年以上前の
LUXMAN L560なのだ
当時としては(今でも)珍しいAクラス動作の
プリメインアンプで 定価は30万くらいだった
パワーは控えめに50Wなのだが
ボリュームをあげてもうるさくならない品のよさ
おまけに大変多機能なアンプで
トーンコントロールのターンオーバー周波数が9段階に
切り替えられるという凝った仕様がきにいって
長く使っていたのだが 先日とうとう故障してしまったのだ

L560

電源を入れて10分ほどすると「ボン!」という正体不明の
ノイズを発するのだ。これがもうハンパじゃないデカイ音で
夜静かに声楽など聴いているときに「ボン!」がでると
もう飛び上がるほどビックリしてしまうし スピーカーも
傷めそうなきがして しょうがないので現在L560を休ませて
QUADの606を使っている

僕のスピーカーはQUADのESL988という
コンデンサースピーカーで去年の11月に導入したのだが 
このタイプのスピーカーはアンプとの
相性が難しいと どのオーディオ雑誌にも書かれている
だからおなじQUADのアンプなら間違いなかろうと思って
606を購入したのだが これがなんとL560とくらべると 
圧倒的にL560の方がいい音でなるのだ。
音の艶やかさ 特にオーケストラのヴァイオリンの
耳あたりのよさ など 一聴して僕の耳はL560に軍配をあげた。

こんな経緯でますますL560がすきになっていたのに
今回のトラブルである。と たまたまオーディオ雑誌をながめていると
L560の後継機とでも言うべき新型のアンプが
LUXMANから発売されているではないか
型番はL550A やはりAクラス動作のプリメインアンプで
定価は30万程・・・・
L560が修理できればいいのだが それにしても新型はきになる。
いいんだろうなあ このアンプ どんな音でなるんだろ 欲しいなあ・・
カタログを眺めてため息をついている

でもSACDプレーヤーも欲しいし 
ホームシアター用のプロジェクターも欲しい
ついでにデジタル一眼レフカメラも欲しいし・・・
なんて思っているとすぐ 我が家の大蔵大臣の顔が浮かんでくる。

今日も競馬場で実況の準備をしながら
3連単 3千倍くらいの馬券ないかなあと探す日々なのだ。

September 05, 2005

「最近のCD」

最近自宅のCDプレーヤーの近くに
つまれているCD

ショパン 前奏曲集 藤原由紀乃
ショパン 前奏曲集 小菅優
モーツァルト ピアノ協奏曲第21番 
          グルダ アバド ウィーンフィル
ニューヨークスケッチ 村治奏一
ピアノ ハート~フォージアース 近藤嘉宏
ビバルディ 協奏曲集 イタリア合奏団
海へ 高木綾子&福田進一

              などなど

May 16, 2005

「村治佳織 GREEN SLEEVES」

ギタリスト 村治佳織の「GREEN SLEEVES
シェークスピア時代の音楽」と題されたCDである。
DSCN1489

最近毎日のように聴いているお気に入りの一枚である。
村治佳織のCDは以前にスカルラッティを集めたものや
「アランフェス協奏曲」などもとっても素敵だが
このバロック以前のルネッサンス期のリュート音楽を集めたものは
それ以上だ。この時代の音楽は形式にとらわれることなく
自由に書かれたものがおおく それらを個性的に見事に弾きわけている。

特に心をとらえたのは20曲目の「パッサメッゾ」という
わずか3分あまりの曲だ。
この曲はイエペスがギターで ラゴスニッヒがリュートで弾いたものを
聴いたことがあるが 村治のアプローチはそれらとまったく異なる。
僕自身もこの曲はイエペスが弾くように「明るい行進曲風の変奏曲」と
とらえていたが 村治はこれを「葬送行進曲」のように
静かに 静謐の奏でる。このアイデアがすごい。
なぜこんなアイデアがどこからでてくるのか。
今までのこの曲のイメージとまったく違うものを提示されて
またそれがたまらなく魅力的なのだ。

「天才」はときどきこういうことをやって「凡人」の心を惑わせる。
ちょっと村治にもこんな天才的なところがある。

それにしてもなぜ日本からはこの村治はじめ木村大のような
天才的なギタリストがどんどんでてくるのだろう。
なんかギターって楽器は日本人と相性がいいのか・・・

February 16, 2005

「梯剛之というピアニスト」

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モーツァルト ピアノソナタ 第5番 第17番
ベートーヴェン ピアノソナタ第23番「熱情」
       梯剛之(ピアノ)
      CD 毎日クラシックスMNCL103

多分梯の2枚目のCDだと思うのだが あまりに清澄なピアノの音そのものに
まず驚かされる。
たとえていうなら「磨きぬかれたクリスタルガラスのような どこまでも澄み渡る冬の
青空のような」ピアノの音だ。

こういうピアノがモーツァルトに大変ふさわしい。
慈しむように深い音色で演奏されるモーツァルトもよいがこのような蒸留水のような
モーツァルトもよいものだ。
特に最後のソナタである17番は今後僕の愛聴盤になりそう。

「熱情」はモノラル時代のリヒテルの怪演があるが
それとはアプローチがかなり違う。両端楽章の迫力はたいしたものだし
第2楽章の変奏曲をこれだけ変奏ごとにえがき分ける感性もすばらしい。
のだが 燃え上がるような熱情と嵐のような激しさで表現される人間の
情念といったものを 梯独特の清澄な音できかされると
なんだか名状しがたい哀しさにおそわれる。
なんだろう この感じ。
この曲をきいて こんな感情におそわれたのははじめてだ。

梯が視力を失った音楽家だということに思いをめぐらすとき
彼が他の音楽家にはない独特の境地に達しようとしているという
想像に行き着く。

アホみたいなことだが目の不自由な人がピアノを演奏して
「熱情」のような難曲を苦もなく聞かせてくれることが
驚きなのだ。
でも彼の演奏を聴いているとき 彼がそんなハンデを背負っているなんて
毛ほども感じさせない。 彼にしかできない音楽がそこにあるだけ。
梯の素晴らしさはそこにある。

いい音楽を聞かせて貰った。